ライス単独ライブ2018「グラン」を見た
ライス単独ライブ2018
「グラン」全3公演
2018年7月7日①19:00~
7月8日①14:00~②18:00~
@渋谷・CBGKシブゲキ!!
出演:ライス
超たのしかった。とてもライスでした。
今回は運良く3公演すべて見ることができました。
何も考えずにシンプルに見た1公演目。この回だけでも大満足でしたが、
あらゆる疑問が湧き答えを探し始める2公演目!
見る側の妄想まで走り出す3公演目…!
全公演を通して楽しめる、"さりげなくコミカルで、よく考えるとちょっとすごい"
得体が知れないライスのすべて!!
この楽しさ、10年ひきずれます。
ライスって、見た目の気安さとか、ふわふわした存在感からは一目で読み取れないくらい、自分たちの芸事に関しては寡黙というか。結構すごいことしながら、そしらぬ顔でしれっとしてるイメージがあって
去年の単独(2017年)も事前告知がまるっきりないまま『特にお知らせしないけど単独全7公演すべて内容がちがうよ。なんならOPコント複数あるし最初っからぜんぜん違ったりするよ。東京最終日に至っては、片方が喉壊したから当日にコントの配役交換することにしました。謎?伏線?別公演のコントに答えがあるよ。特にお知らせしないけど別に』みたいな変態的な離れ業こなしてるのに、そのことについて丸一年経った今まで記録に残る場所で説明とか一切しない(ので、現在までその事実を知らない人が結構いる)。
そういう姿勢は硬派なのか謙虚なのか、私がライスなら『ねー!びっくりしたー!?すごいでしょ!ほめてほめて!』って大声で叫ぶのに!だって!自分の評価を!上げたいから!なにも言わないライスはなにかんがえてるの無欲なの?もはや許せない、実力のある人は素直に世間から評価されようとして欲しい
正解をくれない人たちだ(と勝手に思ってる)から、正解がない謎に関しては無限に考え続けられる。こういう芸人さんはたのしいし、本当にお笑いが自由であるなら、こういうお笑いがもう少し世の中の人の目に触れて、誰かに刺さったって良いはずだとおもいましたー
ライスの単独ライブ、「たのしかった!!」と「たのし…い…たのし…かっ…た…(茫然)」が共存する不思議な感覚があります。芸人さんの単独ライブって色んなタイプがあるなあ、って思うけど、引きずる余韻の長さは、ライスが頭一つ抜けてる気がする。
10年先も絶対に思い出したいから、いろんな方々のTwitterとかで記憶を捕捉しながら、覚えているところを書けるだけ書きすぎない程度に書きたいです。
表現も台詞もニュアンスなので、実際とは異なるけどおぼえがき程度に。文章じゃオチないので、そこまではきちんと書けません。
で、皆さん次回のライスの単独行きましょう?機会があったらぜひ。
通常公演では?クレームと?喫茶店と?ママしか見れない?…それは!最近のライスを見てきた客として!否定できない!!
でも、通常公演の同じネタすら『見るたび展開がちょっと違う』ライスです。それに気付いてわくわくできる人なら、通常公演だけで見た気になるのはもったいない。
『ライス目当てに劇場行っても、いつも同じネタしか見れない』方の気持ちは…半分…いや、7割…わかります…でも、途方に暮れる前に一回機会を待って、ライスのあらゆる側面を見ることができるライブを狙って足を運んでみて欲しいです。観れるところではすごいライスが見れる。そこでまた、別の素敵な芸人さんに心惹かれるのも楽しいですし。
それでも下手にライスに手を出すのが怖いなら、ぜひ次回の単独へ賭けてください。
普段の劇場でも、自らのトークライブでさえも姿を現すことのない、
『コント』のライスの本性を、単独ライブへ観に来てください。
超長くなったけど、後から書き足す気まんまんですー!
★目次
▽2018/08/26追記・当ブログ内関連リンク
本人解説部分をなんとなくまとめた記事
単独前~限定フライヤー
限定フライヤー
今回の単独の数か月前から。ファンの(ほぼ年に一度くらいの盛大な)お祭りは始まっていました。例えば、ライス出演ライブで各公演限定の「田所仁 作 限定フライヤー」が配布されていたりとか。フルカラー版はその日一日しか配布されないから、欲しいファンの人はがんばって日程を調整していたよー
行けなくても、毎公演後にフライヤー画像をTwitterにアップしてくれるから、ライスはやさしい。そこまで考えてなさそうだけど
ライス単独ライブ2018『グラン』
— 田所仁(ライス) (@tadokorojin) June 16, 2018
会場:CBGK(シブゲキ!!)
2018年
7月7日(土) ①開場18 :00 開演19:00
7月8日(日) ②開場13:00 開演14:00 / ③開場17:00 開演18:00
前売5,000円 当日5,500円
【チラシ全て揃いました。特に意味は有りませんが美味しそうな物を描きました】 pic.twitter.com/bQMWs7d1Ma
グッズについては、ライスファンが出演情報やスケジュール、トピックスをまとめているこのブログにいろいろあります。
開場BGM
Twitterで教えてもらったところによると、たぶんこのアルバム?
BGM気に入ったけど「絶対みつけられない」と思ってたから、すごくありがたい。
(Apple musicプレビューで試聴できます)
▼この曲すごく覚えてる。とても好みなので、iTunesでアルバム買いました。
舞台のみならず、ロビーやトイレにまでこれらの伸びやかな曲が流れていて、異世界に誘われている感覚があった。
広くないロビーの片隅には田所仁画伯の絵画も展示されていました。
本編
オープニングコント
男(田所)の自宅。部屋の中央には巨大な衣類用木製ハンガーが佇んでいる。
ハンガーを挟むように立つ二人。怒る男(田所)とスーツの男(関町)。
「おかしいだろ」怒る男(田所)。
スーツの男(関町)はクレーム対応のために訪れたらしい。
「お客様、通販の前にサイズは確認されましたか?」
スーツの男「すみません持ち帰ります…」
怒る男「おいおいおいおい、」「ちがうよ」「気に入ってるよ」「くぐったりしたいよ」
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「私どもは夢を売る商売人」
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「大きなケーキ」「食べきれないほどのお寿司が、この部屋ほどのステーキがあったら」「素敵な女性の服の中に忍び込む」
「そんなこともきっと楽しいでしょう」
「さあ、お客様。共に出発いたしましょう。不思議な不思議な、冒険の旅へ」
OP映像
綺麗な手首が瑞々しい草を撫でる。人々の足元の映像。乗り物の映像。
「gran」のフォントが切り替わる。
映像は日本ではない場所で、ちょっとエスニックな香りのするもの。本人映像はなし。
関町さん作?数年前に流行ったいわゆる「MAD動画」のようだった。雰囲気がおしゃれ
OP使用曲
Tong Poo - fox capture plan
ある日の二人
友人宅で寛ぐ男(田所)。そこに部屋の主である男(関町)が帰ってくる。
「はーー、3月まだ寒いな」「おかえり。携帯みつかったか?」「んーん」
どうやら関町は、無くした携帯電話を駅前まで探しに行っていたらしい。
部屋の主がいない間、関町の部屋で存分にくつろいでいた田所。
「ごめん、シャワー浴びちゃった」「冷蔵庫のビールもらっちゃった」
「全然いいよ、好きに使ってよ」「ぜーんぜんいいよ」
「パーカー借りた」「それはだめだよ」
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「今日買ったばっかのやつだろ」
「いいだろ俺が買ったんだから」
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「お前の誕生日はまだ先だろ、それまでは俺のものかなと思って」
「はいはい、俺がわるい俺がわるい」
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田所は昔から少し人とずれてる
関町「根はいいやつなんだけどな」
田所「常に人のためになりたいと思って生きてるからな」
多分それは難しい
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「この部屋エアコン壊れててさ」買い替えはきつい
お前誕生日だろ、「電気ストーブ買ってやるよ」
いつ買いに行く?今でいいよ。え?今から?
田所がスマホを取り出し、触り始める。
「お前遅れてんな、ネットで一発だよ。ほらこれでOK」
ちゃんと見なくていいのか?「電気ストーブなんてどれもサイズ一緒だろ」
関町「あとそれ、俺の携帯な」
田所「うん」
「グラン」全編を貫くコントです。決定的におかしい人と、それを優しく受け入れる人も冷静に考えると少しおかしい。
ブリッジ曲
セット転換
Exceed the Limit - fox capture plan
転換中は舞台後方スクリーンが登場し、静止画をカタカタさせる動画が映されている。
けっこう大きいもののイラスト。富士山とか東京タワーとかぞうさんとか。
暗転・板付き
Acceleration - fox capture plan & bohemianvoodoo
おしゃれで印象的。えもい。
状況証拠
(後日ネタライブで収録されたものが公式YouTubeにアップされました)
山荘で起きた連続殺人事件の謎解きが始まるところ。
(某田一少年の事件簿的な制服姿の)探偵(関町)と、山荘の宿泊者・山川(田所)。
山川の表向きの職業は芸人。
「このご時世、芸人なんて珍しくもなんともない」
「あなたの本当の職業は」…
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「その冗談は笑えないな」
「この3日間一つもウケてない」
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「…というボケ」「…誰か一人くらい」「誰も笑ってなかった」
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「探偵さん。あんたは若いな…ひとつだけ、間違っていたよ。実は」…
これは今後、劇場公演などで見れそうなネタだし、これ以上は書くのは避けておこうかな。わらってときめいてぞっとしたりして、楽しかった
田所仁さんのマイムの美しさに息を飲む。
いじめ
学習机が並ぶ教室。机の上にある弁当箱にはハサミが突き立てられている。
泣きじゃくる生徒・関町。上半身は学ラン、下半身は下着と靴、靴下しか身に着けていない。
関町「高橋くん、やめてよー!なんでこんなことするんだよー!」
ズボンは同級生にはぎとられたらしい。
教室に入ってくる教師(田所)「お前らなんてことしてるんだ!」
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「違うんです、先生」「自分で、やりました…」
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「教師を舐めるな!そいつが嘘をついているかどうかなんて、目を見ればわかるんだよ!」
「先生!僕の目を見てください先生!」
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「これは…どんなストーリーを背負わされたんだ!」
「せんせい!先生、そんな設定ないと思います」
省(SHOW)エネルギー
薄暗い舞台上。舞台上手にルームランナー、下手にはラウンド型のシンプルなバーテーブルが一つ。
ルームランナーを(実際に)走る関町。サウナスーツ姿で、ランニングシューズを履いている。本気で走る人の恰好。
ルームランナーは、バーテーブルを照らす照明と連動している。走っている間は徐々に点灯、走るのをやめると徐々に消灯する。
関町が走り出し、バーテーブルが照明に照らされると、舞台下手からゆったりとした足取りで現れるマジシャン(田所)。
「皆さんようこそ、Mr.タディのマジックショーへ」
(すごい楽しそうなどや顔)
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関町が止まる→ルームランナーが止まる→バーテーブルの照明が消える→Mr.タディが僅かに肩を落として舞台袖に消える
関町が再び走り出す。バーテーブルの照明が点灯。
舞台下手からゆったりとした足取りで現れるマジシャン(田所)。
「皆さんようこそ、Mr.タディのマジックショーへ」
関町「最初っからかよ!それさっき見たよ!早くしろよ!」
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トランプのシャッフルに失敗し、舞台上にトランプをばら撒くMr.タディ。
あ、という顔をして一瞬足元を見つめた後、すたすたと舞台袖にひっこむ
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「先日うちのワイフが、こんなことを言っていたんだ」
アメリカンジョーク
「そういうのいいから」
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「皆さんようこそ、Mr.タディのマジックショーへ」
「ちょっとほんとに…仁!!」
この後実際にマジックがはじまる。一度取ったカードを当てるシンプルなもの。
「じゃあ誰か、『ストップ』と言ってくれる方…」
「誰でもいいよ!手を挙げろよ!」「言うだけだろ!はやくしろよ!」
「皆さんドSですね」「カードが小さくて見えにくい?…客席を回っていきましょう」
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1公演目
Mr.タディ「皆さん、念を送ってください」「マークが見えた…」「数字が…!」「マークが…消えた!」
「はやくしろよ!!!(へろへろ)」
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2公演目
関町「そういえば!今日、2公演ある……!」「どんどん!!!長くなってる!!!!!!」
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3公演目
関町「きぃぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぁぁぁぁ!!きゃあぁぁあぁぁぁぁ!!!!(唐突な奇声)」
カードを客席に見せるくだり、舞台上に戻った後走る関町の真正面にかがみこんでカードを見せるタディ。
関町「もう!!見たから!!!!はやく!!!!」
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回替わりの要素
★Mr.タディのアメリカンジョーク
順番自信ないです…
①新聞
②パパ
③良いニュースとわるいニュース
★Mr.タディのマジック
①②:マジック失敗「ハートの…3…?」「違うじゃねえか!」
③マジック成功「ハートの、5(どやぁ…)」
その後の二人
「ある日の二人」のその後の二人。男(関町)の誕生日当日。
後ろにある"壁"が赤く光っている。
汗だくの関町が部屋中央に座っている。目は虚ろでピクリとも動かない。
男(田所)が帰宅。「ただいまー…この部屋暑っ」後ろの壁に駆け寄り、何かのスイッチを押すと、壁の赤い光が消える。巨大な電気ストーブ…
呆然としている関町「おっぱいはいくらですかー…」
「大丈夫かー?」田所が手に持っていたペットボトルの緑茶を差し出す。
関町は掴みかかるようにペットボトルを開け、すごい勢いで飲み始める。
「ずいぶん喉が渇いてたんだな」「ああ…」
電気ストーブが巨大すぎる。「返品しよう」
「ほかに変なことしてないだろうな?」
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関町の誕生日を祝うためにケーキを買った田所。
「お前、ケーキが好きなんだろ。友達に聞いたよ」
「なんだよ。俺に直接聞いてくれたってよかった…」
「それじゃサプライズにならないだろ?」「サプライズ」
「俺はさ、お前の『嘘ーーー!?』を楽しみにしてたからさ」「…うん…」
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「そのケーキを洗濯機に隠そうかとか」「…うん、それ以上言われたら驚く自信ないよ?」
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サプライズを色々考えて、
「一周まわって、ケーキ捨ててきちゃったよ」
「嘘ーーーーーーー!うそうそうそうそうそ!うそ!」
「あっすごい、『嘘』のサービスがすごい!持ちきれない持ちきれない、いい、いい、いい、いい、抱えきれない!抱えきれないよ!」
田所が帰ってくる途中に、すごく「ケーキを捨てたくなるベンチ」があった。
そこにケーキを捨てたら、「俺、いいことしたなーって思った」
田所は何かがずれてるけど根はいいやつ。「人のためになりたいと思って生きてる」
田所「ああん!?(メンチをきる)」
関町「それも違うよ」
田所「これも違うのか…難しいな」サイコパス
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田所、二人で見ようと思ってDVDを借りてきた。
「昔好きだった映画のリメイク版」
リメイク
過去のライスコントのリメイク。全3公演すべて内容が異なる。
各公演共通の台詞?「あの頃とはちがうんだよ」
回替わりのコント
リメイクというか、全て既存のコントの続編のような雰囲気。
①毒入りリスト(電話):「お久しぶりですね」
②借金が増えていく関町:「お前が包丁持って走ってった時は…」「仮想通貨でさ、」
③チャーリー:「あったりめえだ!」「あのころのぼくとはちがうんだ…!」
賄賂
料亭の客間。舞台後方には、障子を思わせる和風のパーテーション。
木製の堅牢なローテーブルを挟むように、上品な座椅子。
スーツにビジネスバッグ、緊張した面持ちの男(関町)と、羽織に着物と白足袋、和装の先生(田所)。接待の席。
関町「次回の選挙に、どうか先生のお力添えをいただきたいのです」何とかかき集めてきた札束を卓上に差し出す。「…300万円あります」
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「おかね すきー」
「先生、置きますよ…」
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舞い上がる札束が楽しく美しいコント。
※よしもとの有料配信サービス「大阪チャンネル」とかで見れます。
(ルミネtheよしもと2018/09/29公演『かくしだま〜最近見せてないネタと企画コーナーをするライブ〜』収録)
ぽい
(後日ネタライブで収録されたものが公式YouTubeにアップされました)
花の鉢植えに水やりをしている猫背の男・子分(田所)。たのしそう。
兄貴(関町)「かえったぞーーーーー」
子分(田所)「あにき!お帰りでげすー」
兄貴は銀行強盗の下見をしていた。準備は万端。「さっすが兄貴でげすー」
「警察が来てもだいじょうぶ。特製とうがらしばくだんだー!ヴァーっハッハッハッハ!(笑い声)」「すごいでげすー!」兄貴も子分も話し方が特徴的
「これであしたも大丈夫…どうした?」子分の元気がない
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「漫画やアニメじゃないんだからだいじょうぶ」
「漫画やアニメの中の人たちもそうおもっているでげすよ」「今いる世界が現実だと思って生きてるパラドックスに陥っているでげす」
心優しい悪党はなんだかんだあって最終的に病院送りにされる
「とうがらしばくだんも、なんだかんだあって自分たちでくらうでげすー」
「おれ嫌でげすー、とうがらしばくだん嫌でげすー、先週レーシックの手術したばかりでげすー」「(めそめそ)…げすげす……げすげす…」
「落ち着け!きっと大丈夫だ(良い声)」
イクイク天国
「タケルさん!」「サチコさん!」
タケルさん(田所)学ランに学生帽。サチコさん(関町)セーラー服におさげ、黒いハイソックス。古き良き時代の、絵に書いたような快活な男女。
「サチコさんが好きだっていうから、お花を摘んできたんだよ!ほら、朝顔!」
「まあ、タケルさん!これは昼顔だわ!」
「なんてこった!じゃあ、たんぽぽ!」
「まあ、タケルさん!これはヒナギクだわ!」
「なんてこった!じゃあ、さくら!」
「まあ、タケルさん!これはアーモンドだわ!これに関しては心配になるレベルだわ!」
………
「次に会う時までに、さくらとアーモンドの違いくらいは覚えておいてくださいね」
「次会うまでには覚えておくよ」
「嘘ばっかり」
「今日はこっちの花びらのお勉強を(おもむろにスカートをめくる)」アラーム音、
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サチコがすばやくカツラを取る…ショートカットの女性(関町)「お時間ですー」「もうお着がえされますか?シャワーにしますか?」
タケルの仕草が一気に老けている。腰を叩きながらつらそうに立ち上がる「着替えようかな…」
語り口も老け、先程までの明朗な青年よりずっと歳を取ったような、中年から老年くらいの男性の声色に。
舞台上にはベッド。一見は風俗店の様相。ベッドに腰かけ、学ランを脱ぐタケル。篭に入っている衣服の中から三角の紙冠をとり頭につける。
タケルは交通事故に遭い、目が覚めるとここにいた。
『イクイク天国』。死にゆく人の生前の楽しかった記憶を再現し、気持ちよく昇天してもらうための天国の入り口。ぱっと見はイメクラ。サチコはイメクラ嬢(ショートカットの女性・関町)が演じていた。
「あの世の入り口がこんな、風俗みたいなところだったなんて」
「お客様、『イクイク天国』でございます。名前にはこだわりがあります」
サチコは30歳のころ別れた妻。仕事人間だった自分を後悔し、今も忘れられずにいる。
離婚したのは3月の開花宣言の日。それは皮肉にも、サチコの30歳の誕生日だった。
------------------------
延長なさいますか。告白のオプションをつけたい。それはできません。なぜ?
オプションはディープキスか乳首責めの二択。
裏オプションがあります。60分生本番。
「…やっちゃおう!ってこと?」「生前の生身の姿で、現在から前後2年間好きな場所に行くことができます。制限時間は60分」「…最初からそうだと思ってたよ」
「最近は、『アニメの最終回が見たい』、という方もいらっしゃいます」
サチコと約束していた。サチコの60歳の誕生日に、一緒に桜を観よう。それが来年、
「難しいと思います」「サチコさんも去年ここに来られました」天国への入り口。「ご病気だったみたいです」
サチコも裏オプションとオプションを付けていた。裏オプションは、いつ、どこの場所を選んだかを教えることはできない。
「乳首責めのオプションをつけていかれました」「…気付いてやれなかったーーー!!あいつのイイところに…気付いてやれなかった…」
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会えたら、「来世でまた一緒になろう。今度こそ幸せにする」と伝えたい。
でも、あいつは新しい家族に会いたいかもしれない。
「サチコさんは生涯おひとりでいらっしゃいました」
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これはしがないイメクラ嬢の独り言
「幸子さん言ってました。毎年自分の誕生日には、一人さみしくお昼の12時に桜を見に行くのが決まりだって」
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イメクラ嬢がタケルに時計を手渡す。裏オプションの時間制限は60分、その5分前になったらアラームが鳴る。
「行きたい場所をイメージしながら、そちらの扉から外に出てください」
「60分生本番、スタートです!!!!!!!」
「デリカシーのかけらもないね」
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(場面変わる)満開のピンクの花の木の下にタケルひとり。
「来ないパターンがあるのか!絶対来るんじゃないのかこういうのは!」
なんで、と木を振り返ると足元に木の名札が落ちている。
『アーモンドの木』
「アーモンドの木…!似すぎだろう!どうみても桜だろ!なんで…」ここじゃなかった。近くのベンチに腰掛けうなだれる。
腕時計のアラームが鳴る。残り時間は少ない。
「ああ!時間が…!…ああ…」やや取り乱しながら、腕時計のアラームを止めようとするが、
何度ボタンを押してもアラームは止まらない。次第に動作は力を無くし、
タケルは鳴り続ける腕時計を耳に近付けたあと、静かに両腕をおろした。
タケル「もう、残り5分になってしまったね」
女性(関町)が現れ、静かにタケルに歩み寄る。
カーキの長いスカートが揺れる、足元は黒いパンプス。
腕にはタケルと同じ腕時計。
女性が自分の腕時計を触ると、アラームが止まった。
「次に会う時までに、さくらとアーモンドの違いくらいは覚えておいてくださいね」
「次会うまでには覚えておくよ」
「嘘ばっかり」
エンディング
Swipp Ending theme(Original).
エンドロール
舞台上は「イクイク天国」の最後の風景。
その後の二人、の少し前の一人
「ある日の二人」の「その後の二人」の、少し前の男(田所)。
急いでいる様子。「トイレ、トイレどこ、」
手には、"Happy Birthday"と書かれたケーキの箱と空のペットボトル。
そわそわしながらも、中央に置かれたベンチに目を留める。
何かを思いつき、落ち着いた様子で慎重に、持っていたケーキ の箱をベンチに置く。
「んー、いいことしたなあ」
満足そうにその風景を眺めたあと、思い出したように走り去る。
「トイレどこー、」
ベンチにはケーキ。Happy Birthday.
感想とか考察とか想像とか
思いついたらなんでもかんでも!随時いろいろつぎ足したい。
考察
正解はわからないけど、いろんな人が想像してたり自分がおもいついたりしたこと。
妄想でもかまわない!たのしい!すごい!ライスこわい!
「その後の二人」「イクイク天国(裏オプション)」「その後の二人、の少し前の一人」は同日の出来事
- [ある日の二人]3月はまだまだ寒い。田所「もうすぐお前の誕生日」
- [イクイク天国]タケル「離婚したのは3月の開花宣言の日。その日はくしくもサチコの30歳の誕生日だった」
- (作中言及はされていないが出来事的に)サチコと関町の誕生日が同日である可能性
- [イクイク天国]の裏オプションで再会した二人(生身)、ベンチにはまだケーキが置かれていない。「残り5分になってしまったね」
- エンドロール後[イクイク天国]と同じ場所に、[少し前の一人]田所が通りかかる。手にはケーキと、空になった緑茶のペットボトルを持っている。
- 誰もいないベンチにケーキを捨てる田所「いいことをした!」
- 田所「おしっこ!」「トイレどこ、」大慌てで立ち去る
- [その後の二人]関町の部屋に訪れた田所が、緑茶のペットボトル(中身が入っている)を汗だくの関町に差し出す
- 田所「お前の誕生日サプライズいろいろかんがえたけど、一周まわってケーキはすててきた!ケーキ捨てたくなる感じのベンチがあったから!」「いいことしたいとおもって生きてるからー」
「(ある日の)(その後の)二人」「いじめ」
「OPコント」「(ある日の)(その後の)二人」
通販で失敗。届いた商品がやたら大きい。
「(ある日の)(その後の)二人」「リメイク」
『昔みた作品のリメイク』→コント「リメイク」の流れ
「ぽい」「イクイク天国」
- 「アニメや漫画の登場人物も、自分たちが現実の世界を生きてると思ってる」
- 「最近は、『アニメの最終回が見たい』という方もおられます」
ライス単独ライブ2017「ブラン」との関連を考える
ライス単独「ブラン(2017/07/07~9)」と「グラン(2018/07/07~08)」。
日付も似ていれば、タイトルも似ています。会場も全く同じ!なぜー?
▼以下、お笑いナタリーの単独告知から引用
ライス単独ライブ「グラン」前回と同会場で、「去年に迷い込まないように」(コメントあり) - お笑いナタリー
田所コメント:今年もまた単独ライブを開催致します。 単独スタートの日にちも会場も去年と同じ、タイトルもだいぶ前回と似ているので、間違えて去年に迷い込まないようにして下さい。いや、本当、そういう事例って世界では結構あるらしいんで。
名前も日付も似ていれば、なんでもかんでもこじつけたくなるというもの!そのほうがたのしいからー!(正解はありません。たのしい妄想です)
教師と生徒
- グラン[いじめ]いじめられている生徒(関町)とそれを助けにきた教師(田所)
関町を守りたい教師の善意がすべて裏目にでる。生徒はいじめられているが、登校している。
- ブラン[クライ|先生と生徒]学校にこないいじめられっこ(関町)を外に連れ出す教師(田所)
関町を勇気づけたい教師は、関町を”自分のお気に入りの場所(パチ屋の外観が良く見える場所にあるベンチ)”に連れだす。「先生、ここに来ると勇気が湧くんだ」「今日こそいける、なんとかなる、って」「関町。学校、行ってみないか?」「関町。5000円、貸してみないか?」
友人の誕生日を祝う
- グラン[(あの日の)(その後の)二人]友人(関町)の誕生日にサプライズを仕掛けたい男(田所)
前述のとおり。実際に誕生日サプライズには至らず、別の意味で驚かせることに。あと、多分もっと恐ろしいことも起きてます。
- ブラン[クライ|バースデー]友人(関町)の誕生日にサプライズを仕掛けた男(田所)
関町の誕生日を祝うため、部屋にあらゆる仕掛けを施す田所。なにかがちょっと惜しく、田所からはドジっ子の匂いがする。
部屋の電気を消した上で関町に「目をつむって10数えて」
「いーち、にーい」「…あっ」「どうしたー?」何かに躓き頭を打ち、気絶する田所。
「どうしたー?目をあけるぞー?」………「死んでる…!?きゅ、救急車…!」そこからはじまるサプライズパーティー
輪廻転生
- グラン[イクイク天国]タケル(田所)とサチコ(関町)
「来世でも一緒にいよう」
- ブラン[いつまでも]関町と田所(バンドマン)
「俺とお前は二人で一つ」「俺とお前は昔から、この地球上に生き物が誕生した時からずっと親友だったんじゃねえかって」
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昨年のライス単独ライブ2017「ブラン」の感想や雰囲気は、大好きなよそさまの素敵なブログで読んでみてほしいです!
▼かがりさん大好き!
会場限定グッズ
単独ライブのグッズです
— ライス関町 (@sekimachin) June 27, 2018
この夏はこのTシャツと絵本で決まり!
ライス単独ライブ2018
『グラン』
会場:CBGK!!シブゲキ
7月7日(土)
開場18:00 開演19:00
7月8日(日)
開場13:00 開演14:00
開場17:00 開演18:00 https://t.co/XwCib8jyXs pic.twitter.com/GFQhCsIDHK
▼缶バッジの実物はこんな感じ
なんか「100冊限定の絵本」を求めるお客さんで、一日目の開場前のフロアが一時大変な混雑に。えっライスすごい人気…と思ったのと、お客さんのグッズに対する執着(称賛です)に、ライスが作るものに対する期待の大きさとか、ライスがすごく愛されてるのを感じました。(二日目は抽選販売になったようです。さすがの対応ー)
前もって並んでる人もいたけど、シブゲキの会場外のスペースがあまり広くなく、開場前に大人数が整列できないらしく待機列がなんども解散させられていたようだよー
スタッフさん「開場時間の少し前に整列を始めるので来てください」とのアナウンスでしたが、結局人でごった返すフロアから整列しないままの入場となりました。
指定席なら開場前に人が集まるのも、混雑しないように整列するのも、"常識"とは言わないまでも一般的だし、数量限定グッズがあるのにその対応はちょっとまずかったなー、想定外だったのかな。お姉さんも一生懸命だし、呼びかけるにもやるせない気持ちだったろうし、可愛いし可愛いしかわいそうでなにも言えなかった。思ったよりライスが愛されすぎていたんでしょう。へいわ!
ファンの人たちが!やさしくなかったら!これ、みんなが!おこるやつだからね!
いろいろあったけど、全部お祭りっぽくて、お祭りだと思えばお祭りだった!
そして考え続ければ続けるほどお祭りは続くのでしょうし、そのうち新しいお祭りが始まるのでしょうねーすごいー
次の祭りはもっと人が集まるといいなあ、考察の異種格闘技戦が観たいです。
あらゆるタイプの人にライスが見つかりますように。
で、あわよくば好かれて欲しいです。
10年先にもっとすごくなっているライスが見たいから!
私は普段、遠方から都心へライブ遠征を繰り返している身なので、日常的に通うほどライブを見れている人ではないし(大人だし!働いてるし!)、誰かと比べるほど芸人を知らないけど、一応10年以上はお笑いを見る趣味を続けられてる。
こういう系の単独は久々に見ました。静かに穏やかにずっと興奮してます。
想像と考察がずっとぐるぐるしてる。こんな気持ちになるものにもっと出逢えたらいいな。
そうだ、今年もキングオブコントがはじまりましたね。
このタイミングでライスのこういう単独ライブを見ると、KOCに色んな感情が湧いてくきます。大会自体もライスもいろんな言われ方をするし、決勝のあの日だけを見る審査員や視聴者の人の目に映るものが多数派の感想とされるけど、ちょっと別の視点から見て、
こういう人たちが評価されることができる大会だと思うと、結構夢があるよね